クマ出没地域はどこも疲労困憊、我慢の限界…秋田では男女4人襲われ1人死亡3人重傷
東成瀬村は地形的にも20日に男性4人が立て続けにクマに襲われた湯沢市と、22日に秋田県内で初めて「緊急銃猟」を実施した横手市と近接している。
「湯沢と横手で街中にクマが出没し、東成瀬でも目撃情報が増えていました。いつ人身被害が起きてもおかしくない状況で無線を通じて注意を呼びかけていました。村民は怖くて外出もできず、農業や山菜で生計を立てている人は山に入れません。農産物の収穫にも影響があり、死活問題になりかねません」(東成瀬村産業振興課担当者)
■「散歩に行けない」と怯える市民も
横手市は親子グマ3頭を駆除した翌23日、SNSに異例のメッセージを投稿。<今回クマが居座っていたのは、幼児施設や小学校、病院などが目の前にある場所で、市民への危害も懸念されることから実施したものです>と理解を求めた。
「クマが建物の中に入り、学校も休校になり、市街地で危ないことから緊急銃猟を行いました。昨年、駆除した際には『何もしてないのに何で殺すのですか』『人間が悪いんじゃないか』と抗議の電話が殺到し、通常業務ができないほどでした。県内初の緊急銃猟ということで、ご意見が寄せられる可能性があり、職員を守るために発信しました。数件ですが、県外の方から『人間のせいじゃないか』『かわいそう』といった電話がありましたが、ご理解いただけるメールもいただきました。『散歩に行けない』と怯えている市民もいますし、公園も閉鎖になり、皆、外出を控えています」(横手市農林部農林整備課担当者)
20日に湯沢市内で60代男性を襲い、男性宅に逃げ込んだクマは24日夜の時点で依然立てこもったまま。警察や市職員らが24時間態勢で警戒にあたっている。
地域住民や自治体職員たちは、心身共に疲弊し切っている。


















