高市首相のX投稿で物議…「マウント」に過剰反応する人たちの“仕組み”
確かに「そんなことも知らないの?」と何でもマウントを取りたがる人もいる。経営・組織コンサルティングなどを展開する「識学」が昨年行った「“マウンティング上司”に関する調査」によると、3割が職場に「いる」と回答。マウントを取りたがるのは50代男性が最も多い、という結果が出ていた。
とはいえ自分の無知を棚に上げ、知らない単語でマウントもへったくれもないだろう。過敏に反応しすぎじゃないか。明大講師の関修氏(心理学)がこう言う。
「多様性をうたう一方、今は他人と比べてはいけない、序列をつけてはいけないという平等主義の中でみな一緒、横並びという意識が強まっています。なので“優位性”をにおわせるような相手の発言を不愉快に感じる。ささいなことでも『マウントを取られた』と過剰反応しがちですが、それは自信のなさ、不安の表れでもあります」
ひと昔前なら自分は勉強は苦手だけど足は速いとか、他人と比べられることで、何が短所で長所かといった自分の“ポジション”を見つけることができた。
「是非はともかく、他人と比べる作業をせず、自分の“基準”とか“立ち位置”があやふやなままでいると、実は自分は平均以下なんじゃないかという不安を覚えたりもする。自信と余裕が持てずに、余計に過敏になってしまう。一種の防衛反応でしょう」(関修氏)
もちろん、マウントを取りたがるのも自信のなさの表れなんだろう。



















