武蔵小山「鳥勇本店」で思い出した タレの2度付けをどやされた子どもの頃

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アーケードが串焼きの匂いに包まれる

 奥の焼き台には30本ほどの串がもうもうと煙を上げている。風向きによってはアーケード中がこの匂いに包まれる。そうなると落ち着いて買い物もできない。そんな奥さんたちが持ち帰り用に10本、20本と買っていく。仕事を終えたお父さんのツマミとお母さんのおやつ代わりだ。

 ここの焼き鳥は冷めてもうまい。その理由はタレがうまいからだろう。長い時間が育んだ店の歴史が詰まった味だ。アタシはいつもは塩焼き派なのだが、ここではタレだ。なぜならそれが昔からの店の決まりだから。砂肝とナンコツだけが塩焼き、他の串はすべてタレだ。昔、2代目店主に「ミックスを2本だけ塩焼きってわけにはいかないよね?」と聞くと、「勘弁して」。下手に出たもののNG。そりゃそうだ。ここは缶ビールはあっても酒場じゃない。あくまでも生活者のための商店。酒は脇役。そこはブレない。だから100年続いているのだ。納得の還暦男。

 でもね、座って飲み食いできる鳥勇3号店が近くにできた。持ち帰りは別のコーナーで対応しているから今度はそっちでチャレンジしてみるかな。きっとダメだと思うけど。 (藤井優)

○鳥勇本店 品川区荏原3-5-11

【連載】今、こんな「昭和の街」が大ブーム

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