ランドセル市場に見る消費の二極化傾向 「平均価格6万円台」に潮目変化の兆し
小学校1年生の人口減少は急速で、13年から直近25年の12年間で108万8000人から89万7000人へと約18%減少、毎年1万5000人以上の小学校入学者が減少している。小学校1年生の人口減少は、ランドセル市場の縮小に直結するのは当然だが、久我氏は市場規模の縮小と1人の子どもへの投資が減ることは必ずしも同じではないとこう述べる。
「少子化が進むほど子ども市場は“量から質”へ変わります。ランドセルの購入資金の支払い者は54.4%が祖父母ですが、両親と両祖父母の6つの財布(6ポケット)の効果で1人の子ども(孫)に充てられる予算は増える。少子化の進行が逆に1人当たりの支出を押し上げる働きをしているんです」
量から質への6ポケット効果で商品価格が上昇する一方、スーパー、量販店には2万~3万円台の手の届きやすい価格帯の商品も並ぶ。
また、フリマアプリやセカンドストリートといった2次流通の充実でランドセル市場は二極化しつつある。
「ラン活」による情報収集は活発化し、27年のランドセル市場はすでにスタートしている。少子化、物価高の進行で子ども市場は量から質へと重心を移す一方、消費対象を選び抜く節約メリハリ志向への二極化傾向はさらに強まるだろう。ランドセル市場は、今後の家庭消費の姿そのものと言える。
(ジャーナリスト・木野活明)
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