「年功序列=JTC」と揶揄されるけれど…日本型の成果主義の意外な落とし穴

公開日: 更新日:

 そして「古いと思うこと」のトップは「給与体系」の21.7%で、次いで「人事に関する制度」の17%。「年功序列」に不満がくすぶっていることがうかがえる。

 年功序列=JTC。一般的にはそう見られがちだが、「成果主義の方がいいとばかりは言えないでしょう」と、生活経済ジャーナリストの柏木理佳氏はこう続ける。

「日本の企業に多く見られる目標管理制度の成果主義は、人によって目標設定を変えるなど、上司のさじ加減で評価が左右される部分もあります。点数にならない地味な仕事は人任せ、誰もやらなくなるといった弊害もある。その結果、皆が個人プレーに走りがち。チームワークが乱れて、むしろ業績が悪化したなんてケースもあります」

 そもそも日本型の成果主義は新人、若手のモチベーションを上げることに力点が置かれているので、飛び抜けて優秀な社員はさておき、当然、点数にならない損な仕事も引き受けるフツーの中堅社員の不満は募る。

「先の昇給が見通せないとなれば、転職の強い動機になる。人手不足に拍車がかかります。やはりある程度は昇給を担保する年功序列+成果主義というハイブリッド型が、日本では馴染みやすいのでは」(柏木理佳氏)

 なるほど。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃