賃貸住宅の営業手法が「押しの一手」から「褒めの一声」へと様変わりした理由

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 こうした借り手側の変化を受けて、営業手法も様変わりしている。

 別の仲介会社の担当者は「お客さまが内見を希望する物件があったら、『いい物件ですね!』ととにかく褒める。そして、最小限の労力で契約まで持ち込み、件数を稼いでトータルの売り上げを確保する」と明かす。

 人手不足も深刻で、営業人材の減少が課題となっている。業界のベテランが嘆く。

「かつては『営業カウンターは俺のステージだ!』と言わんばかりのパフォーマンスで、お客さまをその気にして契約させてしまう名物営業マンがあちこちにいたが、今では絶滅危惧種だ」

 土日が休めない労働環境を若者が忌避することも働き手不足に拍車をかけており、そこに借り手側の変化が重なり効率重視の「省エネ営業」への転換が加速しているというわけだ。

 かつて「押しの一手」で勝負していた業界は、今や「褒めの一声」で生き残りを図る。

 不動産営業の変遷は、客主導時代の象徴か、それとも人手不足時代の必然なのだろうか。

ニュースライター・小野悠史)

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