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中西文行「ロータス投資研究所」代表

法政大学卒業後、岡三証券入社。システム開発部などを経て、岡三経済研究所チャーチスト、企業アナリスト業務に従事。岡三インターナショナル出向。東京大学先端技術研究所社会人聴講生、インド政府ITプロジェクト委員。SMBCフレンド証券投資情報部長を経て13年に独立。現在は「ロータス投資研究所」代表。

米価は経済学の「神の見えざる手」を無視した価格形成で大丈夫なのか?

公開日: 更新日:

 1960年代に「三ちゃん農業」、すなわち、爺ちゃん、婆ちゃん、母ちゃんで農業をし、父ちゃんは出稼ぎ。その後は、「二ちゃん農業」といわれ、母ちゃんも出稼ぎへ。コメの収穫量は天候に左右されることもあり、農家の収入は不安定である。

 いま米価は高止まりしているが、コメ農家が儲かったという話を聞かない。なのに政府は値下げに動いている。

 石破茂首相は5月21日の党首討論で、米5キロ当たりの価格について「3000円台でなければならない。4000円台などということはあってはならない」と述べた。小泉進次郎農相は「2000円」程度の考えを示した。

 商品の価格は市場経済下では、需要と供給で決まる。高ければ需要が減り、価格は下落し、需給均衡の適正価格に落ち着く。すなわち、消費者がコメを買わず、パンや麺類で代替すれば、コメが余り、価格は下落する。それが経済学の「神の見えざる手」であるが、米価形成は難解に見える。

 農家には、定期昇給やボーナス、残業など各種手当や退職金もない。

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