「孤独死」による不動産物件への影響と防止策…女優・遠野なぎこさんは死後数日後に遺体で発見

公開日: 更新日:

「異変に気づきにくいのは身寄りがない、人付き合いが希薄なほか、家賃がクレジットカードで引き落とされていて、滞納がない点などがあげられます。長年賃貸物件を手広く運営しているオーナーの中には、店子の死に遭遇する経験をしている方もいます。大家業はこうした覚悟が必要とも言えます」(不動産アナリスト・長谷川高氏)

 賃借人の死について、病死や老衰など自然死については告知義務の対象外になるのが一般的で、自殺や殺人など事件性のある死は告知義務が生じる。孤独死の場合、告知義務の有無は発見までの期間や特殊清掃の有無などが考慮されるという。

「都会では、洗濯物を干しているとご近所さんが雨が降ってきたことを知らせてくれるような互助的関係はもはや失われています。トラブル回避のため、意識的に住人とコミュニケーションを取るオーナーがいる一方、それができない場合、地域には民生委員という相談相手もいますがなり手不足が深刻なため、見守りサービスや巡回サービスの活用も進んでいます」(長谷川高氏)

 自治体などが孤立を防ぐために交流の場を設けるケースが増えているが、孤独死を防ぐには、近所に緩いつながりなど自衛手段を面倒でも確保しておく必要があるだろう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    参政党さや候補のホストクラブ投票キャンペーンは、法律的に公選法違反になるのか

  2. 2

    不倫騒動から3カ月…田中圭のポーカー遠征に永野芽郁が同行? Xで検証作業が沸騰する異様

  3. 3

    “ケチ付き昇進”横綱豊昇龍がまた休場…名ばかり横綱だった先輩2人との「いや~な」共通点

  4. 4

    やっぱり撃沈した山尾志桜里氏の今後…“古巣”国民民主を批判も参院東京選挙区では2人当選

  5. 5

    参院選神奈川で猛攻の参政党候補に疑惑を直撃! 警視庁時代に「横領発覚→依願退職→退職金で弁済」か

  1. 6

    新興政党なのに…参院選当選者ゼロの石丸新党「再生の道」はもはや“再生不能”

  2. 7

    君はそれでも参政党に投票するのか…若者たちの“熱狂”が引き寄せる「徴兵制」「治安維持法」

  3. 8

    渡部建のトイレ不倫を「許してない」と発言…妻・佐々木希それでも第2子出産の違和感と本音

  4. 9

    長嶋一茂は“バカ息子落書き騒動”を自虐ネタに解禁も…江角マキコはいま何を? 第一線復帰は?

  5. 10

    池上彰氏がテレ東選挙特番からネットにシフト…テレビ報道の限界とYouTuberとしての活路