著者のコラム一覧
首藤由之年金・老後資金アドバイザー、特定社会保険労務士、ファイナンシャルプランナー

1959年生まれ、慶応大学経済学部卒業後、朝日新聞社入社。「AERA」「週刊朝日」などで主に経済分野を取材執筆、朝日新書編集長、書籍編集部長などを歴任後、編集委員。現在は人生後半期のマネー関連の取材、記事執筆を行っている。著書に「これだけ差がつく! 老後のお金」(ディスカヴァー携書)、「『ねんきん定期便』活用法」(朝日新聞出版)、「『貯まる人』『殖える人』が当たり前のようにやっている16のマネー習慣」(CEメディアハウス)。

(10)年金繰り上げ反対論を論破する

公開日: 更新日:

 年金額200万円の元会社員で考えよう。手取り3割強の増加は年間で60万円以上だ。月にすると5万円強も使えるお金が増えることになる。

 手取りが着実に増えて実現できる豊かな生活と、増えない年金でつましく暮らす生活──筆者は前者のスタイルで暮らしたいと思うが、皆さんはいかがだろうか。

 このように、繰り下げ反対論は年金額が上がった生活の豊かさには言及しようとしない。

 一方、実際の高齢世帯で聞くのは小金の重要性だ。

「お金に余裕があれば、介護だって介護保険で賄えるサービスに自腹で上乗せできるし、ちょっとした外出に遠慮することなくタクシーを使える」

 手取りが増えた場合の効用を説く声である。年金繰り下げなら、余裕を実現できるのだ。

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