「石破おろし」へ“過半数172人突破”は微妙な情勢…記名・公表なら国会議員腰砕け、地方も日和り始めた
「もう機を逸している」
「『石破ヤメロ』と言っている議員の声は大きいけど、もう機を逸している感があるよね。『石破の顔を代えれば支持を取り戻せる』と甘い考えを抱いていることを、国民にスッカリ見透かされている。参院選の惨敗を受け、即座におろしにかかればまだよかったが、時すでに遅しですよ。石破総理は責任を取るべきだとは思うけど、いったん冷静になるべき。まずは自民党が何を目指すのか、国民にキチンと示すことが先決だ。それをせずに『総裁選を前倒ししろ』とだけ言っても支持は離れていくだけだと思いますね」
地方議員は国会議員よりも有権者との距離が近いだけに、常々「自民党はどうなってるんだ」「裏金議員を何とかしろ」「また党内政局か」と批判にさらされている。だから、より厳しく今の状況を見ているわけだ。
安倍元首相の地元で保守王国の山口県内の地方議員はこう言う。
「国際情勢が混迷を極める中、日本はトランプ関税に振り回されている。政治空白をつくって党内政局をやっている場合じゃないでしょう。そもそも、地元では『裏金事件の総括が先だ』という声が上がっている。組織的な裏金づくりに手を染めた旧安倍派の幹部が『石破おろし』に蠢いている現状に、みんな呆れ返っていますよ」
国会議員の態度も微妙だ。日本テレビが党所属の国会議員295人に意向調査したところ、答えたのは251人で、前倒し総裁選を「行うべき」は120人と半数未満。「必要ない」は41人で「決めていない」などが90人。44人が未回答だ。
「名前を公表しないアンケート調査で、『決めていない』と『未回答』の合計が134人もいたわけですが、彼らが記名式の意思確認で『行うべき』と堂々と名前出しで答えるとは思えない。逆に、記名式になることで『行うべき』と答えた120人から日和る議員が出てくるのではないか。少なくとも、120人を大きく超えてくることはないでしょう」(官邸事情通)
172人の賛同が得られなければ、逆に石破首相を信任したということになる。反石破派は振り上げたこぶしをどこに持っていくのか。
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