改ざん調査報告書の取りまとめ役・伊藤金融庁長官 「知らなかった」発言をお詫びしたけれど…
過去のこととして片付けられては遺族としてはおさまらない
「だいぶ前のことなので忘れてしまったことも……」
過去のこととして片付けられては遺族としてはおさまらないだろう。この時のやり取りについて会見で尋ねたところ、加藤大臣は冒頭のようにお詫びの報告が伊藤長官からあったことを明らかにした。突然のことだったのでと釈明した上で、
「赤木俊夫さんと奥様の心情に対する配慮が不十分だった。それは深く反省していると話していました」
しかし、重要なのは調査報告書の取りまとめ役が「会計検査院と赤木俊夫さんの関係を知らなかった」と明かしたことだ。ことは報告書の信頼性に関わる。これは事実なのか? そこを追及しても加藤大臣は、
「ぱっと言われた瞬間にわからないことはある」と言葉を濁し、知らなかったのが事実かどうかを曖昧にしたまま、会見は時間切れで終わった。
一方、前回の会見で加藤大臣が雅子さんから受け取った手紙を掲げながら紹介したことについては、質問で触れると笑みを浮かべ何度も大きくうなずいた。手紙にきちんと対応するのは結構なことだが、報告書の調査が不十分だったことをうかがわせる金融庁長官の発言についてもきちんと対応すべきだろう。