東京マラソン惨敗…日本男子の“粘り走法”はもはや時代遅れ

公開日: 更新日:

■7位まで海外招待選手が独占

 それにしても、26位の村山は「やせ馬の先走り」に終わったとはいえ、初マラソンで積極的に先頭集団についていった走りは評価できるし、見ている者に低迷する国内の男子マラソンに可能性を感じさせてくれた。

 タイムは度外視で、メダルだけを狙う五輪にペースメーカーはいないため、レース展開はまったく読めない。それでも序盤から有力なアフリカ勢についていかなければ話にならない。実力差があると言ってしまえばそれまでだが、この日は7位まで海外招待選手が独占し、第2集団を形成していた日本選手は一人も上位に食い込めなかった。

 粘り強い日本選手は、「息切れして落ちてくる選手を1人ずつ拾っていく走りが向いている」といわれてきた。もはや、そんな戦略は時代遅れだ。少なくとも、35キロぐらいまでアフリカ勢について走れるだけの体力、スピードを身につけないと入賞どころか、15位以内だって無理だろう。

 それを実現できるのは、既成概念にとらわれない若い指導者と、これから本格的にマラソンを始める若い選手たちである。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    秋季関東大会で横浜高と再戦浮上、27連勝を止めた「今春の1勝」は半年を経てどう作用するか

  2. 2

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 3

    公明票消失で自民衆院「東京選挙区」が全滅危機…「萩生田だけは勘弁ならねぇ」の遺恨消えず

  4. 4

    星野監督時代は「陣形」が存在、いまでは考えられない乱闘の内幕

  5. 5

    「自維連立政権」爆誕へ吉村代表は前のめりも、早くも漂う崩壊の兆し…進次郎推しから“宗旨変え”

  1. 6

    ドジャース大谷翔平が直面する米国人の「差別的敵愾心」…米野球専門誌はMVPに選ばず

  2. 7

    国民民主党・玉木代表「維新連立入り」観測に焦りまくり…“男の嫉妬”が見苦しすぎる

  3. 8

    自民「聞いてないよォ」、国民・玉木氏「どうぞどうぞ」…首相指名の行方はダチョウ倶楽部のコント芸の様相

  4. 9

    号泣の渋野日向子に「スイングより、歩き方から見直せ!」スポーツサイエンスの第一人者が指摘

  5. 10

    「ガルベスと牛乳で仲直りしよう」…大豊泰昭さんの提案を断固拒否してそれっきり