西武・大崎も投げ飛ばされた 横綱稀勢の里の野球少年時代
■家計のために角界入り
進学した長山中時代は、すでに180センチ、100キロという大人顔負けの体格。ここでは捕手ではなく「エースで4番」と活躍した。
稀勢の里と同じ茨城県出身のプロ野球選手、西武の大崎雄太朗(32)が言う。
「僕が所属していた竜ケ崎リトルシニアに、稀勢の里が体験入団をしに来たことがあったんです。『全国ちびっこ相撲3位』という紹介で、確かに体格は立派だった。野球の体験入団なのに、なぜか相撲大会が始まっちゃって……。ええ、全員投げ飛ばされましたよ。僕もぶつかっていったんですが、体格に差がありすぎて、ビクともしない。で、稀勢の里はそのまま帰った(笑い)。僕らも『なんだアイツ、野球しにきたはずなのに、全員投げ飛ばして帰ったぞ』って(笑い)。それっきり、二度と来なかったですね。その時点で、野球より相撲の道に進むと決めていたのかもしれません」