村田&大田しっぺ返し 巨人OBがハム“根気起用”学べと提言

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「ファームでもほとんどチャンスをもらえなかった。正直、納得していません。『育成の巨人』というなら、もう少しチャンスが欲しかった」

 これに当時の球団代表が怒った。球団内で引退を条件に用意していた球団職員としての再雇用を白紙に戻す、と大荒れだったというが、村田は意に介さず、トライアウト後にインディアンスとマイナー契約を結んだ。主にマイナーリーグで腕を磨き、クビから7年の時を経て、古巣に強烈なしっぺ返しをお見舞いした。お立ち台で「(巨人は)プロの世界でやるために(経験を)築いた大事な3年間。結果を出してお礼したかった」と涙ぐんだが、これはリベンジの涙だろう。

日本ハムで人が育つ理由

 08年ドラフト1位で巨人に入団した大田もしかり。中村氏は「今の大田はしっかり振っている。巨人時代とはまるで別人です」とこう続ける。

「もともと持っている能力は高い。しかし、巨人はその才能を開花させてやれなかった。期待はしても我慢ができない。若手を引き上げても、1打席ダメなら二軍に落ちるという使い方で、選手は結果が欲しくて汲々とし、持ち味を失っていくことの繰り返し。その象徴が大田ではないか。近年の巨人は層が厚かったから、減点法でどんどん選手をふるい落としていた。元気のいい広島パ・リーグのチームを見ていると、少々のミスは気にせずに思い切ったスイングをする。ミスや凡打より、1本が評価される加点法なんですね。若い選手がどんどん出てくる日本ハムと巨人の違いはここ。巨人は勝利が義務付けられていると言うが、今は常勝でもなんでもない。こういう起用法を見習う時期がきていると感じます」

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