先輩ダルにも焦り 大谷の“プラス思考”が生む見えない重圧

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 カブスは日本でいう阪神のようなチーム。ファンや地元メディアがやかましく、風邪で登板を回避しただけでたたかれたこともある。ダルがシビアな環境に身を置いたのは日本のプロ野球を通じて初めてだ。ファンやメディアの反応を気にしてDL入りを躊躇したのは否定できないが、メジャーでいきなり注目される大谷への対抗心も関係しているのではないか。

 ダルにとって大谷は日本ハムの後輩。オフは一緒にトレーニングをしているし、いわば「弟分」のようなものだ。大谷が日本で163キロを連発した際もビビッドに反応。「バネはスゴいけど、僕みたいに調整して細かいことができるってわけじゃない」と発言し、「おまえを超えるから超えられないように頑張れ」と大谷に伝えたことも明かしている。大谷に負けたくないという気持ちは、人一倍強い。

 にもかかわらず、大谷が日米で大きな話題になっているいま、沈黙を保っているのは逆に対抗心の裏返しとも取れる。大谷がこれだけ活躍しているからこそ自分もうかうかしていられないと思っているのか、あるいはそんな焦りが空回りしているのか。いずれにせよ、後輩の活躍と今季の不振は微妙にリンクしているのではないか。

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