著者のコラム一覧
鈴村裕輔野球文化学会会長・名城大教授

1976年、東京都出身。法政大学博士(学術)。名城大学外国学部教授。主な専門は政治史、比較思想。野球史研究家として日米の野球の研究にも従事しており、主著に「MLBが付けた日本人選手の値段」(講談社)がある。スポーツを取り巻く様々な出来事を社会、文化、政治などの多角的な視点から分析している。アメリカ野球学会会員。

メジャー選手の息の根を止める4つの「キャリアエンダー」

公開日: 更新日:

 エンゼルス・大谷翔平は肘の靱帯部分断裂で離脱したが、米国には選手生命を左右しかねない「キャリアエンダー」と言われる故障がある。選手を悩ませる重傷は次の4つだ。

■肩の関節唇断裂

 ひと昔前は肘の靱帯断裂が「キャリアエンダー」と見なされていた。トミー・ジョン手術の出現と進化で手術を受けた投手の約9割がメジャーに復活できるようになった。メジャーリーグで、それに代わってキャリアエンダーの代表格と見なされているのは「肩の関節唇断裂」である。

 関節唇は肩の関節が前後・上下にぶれないように支える働きをしている軟骨組織のことで、これが裂けたり、剥がれた状態(関節唇断裂)になると、まともな投球ができなくなる。

 自然に治癒することはないので修復手術を受けるしかないが、関節唇は一度で完全にくっつくケースは少なく、手術後メジャーに復帰して元のレベルで投げられるようになった投手は2割程度だ。

 成功例はマイケル・ピネダ(ツインズ)と柳賢振(ドジャース)。この2人は2年間のブランクの後、先発投手として復活した。

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