今度は窃盗…“犯罪のデパート”に成り下がった巨人軍の病巣

公開日: 更新日:

「通底しているところはある。この事件以来、巨人は選手や監督の不祥事に直面すると、法律解釈を徹底的に駆使した理論武装によって全てに対処し、ダメージを最小限にとどめてきたと感じるところがあります。コンプライアンスを旗印に組織を統治している司令塔(コンプラ軍団)が、まるで天才外科医のブラック・ジャックのように表面に表れた病巣を切除します。しかし、根本的に治療していないため、病気の根源が巨人の内部に残り続け、容体が悪化してきた部分があるのです」

 つまり、巨人軍の体質自体に問題があるというのだ。

 スポーツジャーナリストの谷口源太郎氏は「巨人はもはや末期症状に陥っている」とこう続ける。

「巨人はかねて倫理感やルールをないがしろにしてきた歴史がある。読売という巨大グループを親会社とし、我こそが社会正義で、自分たちが社会権力を握っているというおごり、傲慢さがそのまま蔓延していた。それが江川問題や逆指名制度への改悪など、野球界のルールは自分たちが決めるという態度につながった。それは戦後を背負い、大きな影響力があったからこそできたことだが、その巨人も存在価値がみるみる落ち、今や『その他大勢』になっている。読売グループ自体の権威、権力が低下し、不正のチェック機関であるはずなのに、自らを律する力もなくなった。SNSの発展などでこれまでモミ消せたものが、モミ消せなくもなっている。にもかかわらず、いまだに『読売巨人軍』をかさに着て、人気や知名度、潤沢なカネがあるから何でもできると勘違いしているのではないか。親会社も球団も選手も、そのことを自覚していないのが怖い。緩んだタガを締めるのは容易ではありません」

 柿沢逮捕の報を受け、巨人は「元支配下選手が逮捕される事態となり、ファンの皆さまを失望させてしまったことを深くおわび申し上げます。選手に対する法令順守の指導・教育をこれまで以上に徹底してまいります」とコメントしたが、親会社も含めて体質を改めない限り、不祥事はなくなりそうにない。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  3. 3

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  4. 4

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  5. 5

    坂口健太郎に永野芽郁との「過去の交際」発覚…“好感度俳優”イメージダウン避けられず

  1. 6

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  2. 7

    板野友美からますます遠ざかる“野球選手の良妻”イメージ…豪華自宅とセレブ妻ぶり猛烈アピール

  3. 8

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景