武田薫
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武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

早くも始まった…“酷暑”東京オリンピックの責任逃れ

公開日: 更新日:

 仮に放映権料と一体となった運動ではあっても、初めに放映権料ありきの話ではないのだ。

 そもそも、バルセロナでも、2020年の開催に立候補したマドリードでも、この時季の日中気温は40度に達する。しかし、日が陰れば薄手のカーディガンが欲しいくらいで、屋外競技は夕方から始めて問題はない。問題はこの時季ではなく、この時季の東京ということを惚けてはいけない。

■「夏ももって旨とすべし」

 今年のウィンブルドンも30度を超す暑い日が続いた。成田空港に着いて改めて知るのは湿度の高さ。これは今始まったことではなく、徒然草にも「夏をもって旨とすべし」とある。

 夏の暑さは耐えられないから、家は夏対策を優先させて建てろと、7世紀前に言っている。それでいて、この時季の東京が〈理想的気候〉と騙って招致したのは誰か。何のためか? 今のうちに追及しておく必要があるだろう。

 これに付随し、夏の高校野球もやり玉に挙がっているが、これもやぶから棒だ。甲子園で倒れるのは、開会式の長い挨拶の最中くらい。野球は連続運動ではないから、ピッチャーにさえ気を配れば大事には至らない。

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