日本Sは12回引き分けを“死闘”…メジャーだったら笑われる

公開日: 更新日:

 日米の違いが際立っていた。

 現地26日(日本時間27日)に行われたワールドシリーズ(WS)第3戦(米・ロサンゼルス)は、ドジャースが三回に先制。八回にレッドソックスに追いつかれて延長戦に突入。それぞれ十三回に1点を奪い、結局、試合は延長十八回にマンシーのサヨナラ弾が飛び出し、ドジャースがWS最長となる7時間20分の超ロングゲームを制した。

 国内ではその晩、日本シリーズが開幕。こちらは広島が初回に先制し、ソフトバンクが五回に同点とした後は、両軍とも救援陣が踏ん張り得点を許さず、十二回規定(昨年まで十五回)により引き分けで終了。試合時間は4時間38分だった。翌日のスポーツ紙には「死闘」や「激闘」の見出しが並んでいたが、2試合ともテレビ観戦した野球ファンの吉川潮氏(作家)は「文化の違いと言えばそれまでだが……」と言って、こう語る。

「勝敗を争う以上は、決着をつけるのは当たり前です。だからメジャーリーグは雨が降れば、やむまで何時間でも待つし、ゲームは深夜になっても続けられる。最初から、引き分けなんてことは頭にない。日本では、電車がなくなるとか、子供の帰宅が遅くなったら困るとか、いろいろ理由はあるだろうが、大人は自己責任で、子供の場合は親が判断すればいいことです。日本には『グレーゾーン』という言葉がある。白黒ハッキリさせたくない、させられないといった時にも使われる。決着がつかないプロ野球にも『グレーゾーン』が存在するわけです」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「NHKの顔」だった元アナ川端義明さんは退職後、いくつもの不幸を乗り越えていた

  2. 2

    永野芽郁の「文春」不倫報道に噛みついたGACKTさんは、週刊誌の何たるかがわかっていない

  3. 3

    前田健太「ドジャース入り」で大谷との共闘に現実味 日本復帰より「節目の10年」優先か

  4. 4

    元NHK岩田明子は何をやってもウケない…コメントは緩く、ギャグはスベる、クイズは誤答

  5. 5

    ウクライナ出身力士 安青錦がすべてを語った…単身来日して3年、新入幕で敢闘賞

  1. 6

    小田和正「77歳の現役力」の凄み…現役最年長アーティストが守り続ける“プロ意識”

  2. 7

    奥さんが決断してくれた…元大関の小錦八十吉さん腎臓移植を振り返る

  3. 8

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  4. 9

    のんを襲った"後輩女優の二股不倫報道"の悲劇…カルピスCMめぐる永野芽郁との因縁

  5. 10

    Mrs.GREEN APPLEとディズニーのコラボに両ファン懸念…売れすぎた国民的バンドゆえの"食傷感"