「W杯をラグビー人気回復の起爆剤にしなければいけない」

公開日: 更新日:

 僕は4人きょうだいの長男で両親に経済的負担をかけたくないと思っていたので、本当にありがたい話でした。ところが急転直下、その話は破談となりました。明治大学の北島忠治監督が中学時代から僕のことを注目してくださり、どうしても自分が預かりたいということで、日体大側は、諦めざるを得なかったのです。僕にとってはかなりショックな出来事でもあり、これから自分自身のことは絶対に自分で決めると決意した日でした。

 初めて監督に挨拶にうかがった時、ブレザーを頂きました。全員にプレゼントしていると思いきや、なんと北島というネーム入りのブレザーだったのです。監督の期待をひしひしと感じました。

 当時はラグビー人気が絶頂の時代でした。大学ラグビーの入場券を買うためにプレイガイドの前に長蛇の列ができ、往復ハガキによる抽選販売に変わったと聞いています。

横浜市にわずか4チーム

 特にわれわれ明治と早稲田の対戦はチケットが入手困難なほどの人気カードでした。1年生の時から超満員の国立競技場で彼らと数々の死闘を繰り広げたことは、素晴らしい経験であり、良い思い出です。振り返ると、ラグビー人気が凋落するきっかけは93年にサッカーがプロ化に踏み切り、Jリーグが開幕したことが大きかったと思います。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    「高市早苗首相」誕生睨み復権狙い…旧安倍派幹部“オレがオレが”の露出増で主導権争いの醜悪

  4. 4

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  5. 5

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  1. 6

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  2. 7

    パナソニックHDが1万人削減へ…営業利益18%増4265億円の黒字でもリストラ急ぐ理由

  3. 8

    ドジャース大谷翔平が3年連続本塁打王と引き換えに更新しそうな「自己ワースト記録」

  4. 9

    デマと誹謗中傷で混乱続く兵庫県政…記者が斎藤元彦県知事に「職員、県議が萎縮」と異例の訴え

  5. 10

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず