錦織圭がダンテと契約解消のなぜ…“チャン斬り”への布石か

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 これは序章に過ぎない。

 錦織圭(29=世界ランク9位)が15日、自身のSNSで2011年から帯同するダンテ・ボッチーニとのコーチ契約を解消すると発表した。

 13年から錦織を指導するマイケル・チャンは4大メジャーでの指導が中心だが、ダンテはこの9年間、ほぼ全試合に同行してきた。チャンが来る以前のIMGアカデミー時代から支え、錦織との関係も良好。チーム内では最も信頼されているメンバーだった。

 そのダンテをこの時期に解任したのはなぜか。スポーツライターの武田薫氏はこう見ている。

「錦織は14日に行われたユニクロのチャリティーマッチで右肘故障のためフェデラーと対戦できず、子供相手に左手で打っていた。フェデラーとの対戦はイベントの目玉でした。それをキャンセルするぐらいですから状態はかなり悪いはずです。ツアーファイナル出場は諦め、21日開幕のエルステ・バンク・オープン、翌週のパリ・マスターズも欠場するでしょう。楽天がメインスポンサーになったデビス杯も出場は厳しい。錦織はここにきてある決断をしたと思う。先日の上海マスターズでは、ジョコビッチ(32=同1位)とフェデラー(38=同3位)が、いずれも22歳以下の選手に負けた。年末に30歳になる錦織にとってもレベルの高い次世代選手は脅威です。来年は猛暑の東京五輪もある。ここで右肘を完全に治し、チーム体制を立て直すために重い腰を上げた。マイケル・チャンとの関係も終わりにするかもしれない。いずれにしても、30歳を前にダンテとの関係を解消したということは、これまでとは違う道を歩むと決めたのでしょう」

 成績が頭打ちでもかたくなに体制を変えなかった錦織が、ようやく「全面改装」に舵を切ったということか。

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