日本をラグビーW杯初の8強に導くジョセフHCを“丸裸”にする

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エディー・ジョーンズ

「私はエディー・ジョーンズではない。彼がやってきたことをそのままやることはない。自分のゲームプランをやっていく」

 16年に日本代表HCの就任会見で、報道陣から「ジョーンズと会ったか?」と聞かれ、毅然とこう答えた。

 選手に対し、ホテル内の服装や靴の並べ方まで注文をつけたエディーとは違い、オンとオフのメリハリを重視。「ONE TEAM」をスローガンに掲げ、選手の自主性を大事にする。

 この方針が選手との軋轢を生んだこともある。主将のリーチマイケルは「ジェイミーのスタンダードとエディーのそれとは違う」と話したことがあり、昨年は激しい口論に発展。厳しかったエディー時代とは打って変わり、規律の乱れが生じた。素行不良で代表を外れ、所属チームからも契約解除される選手も出た。選手の起用の仕方も含め、リーチがジェイミーに意見。ジェイミーは「俺はおまえたちの父親じゃない」と怒ったという。代表関係者が言う。

「ジェイミーは名門のオールブラックス出身で代表経験がある一方、エディーは現役時代は無名。プライドがあるのでしょう。エディー流を仕込まれた選手たちはジェイミーのやり方に反発したことがあったが、今では選手の多くは『エディー時代とは全く別のチーム。カルチャーも全く違う』と割り切っている。昨年、軋轢が生じた際は、側近の藤井強化委員長が仲を取り持ち、関係改善。規律に厳しいエディーよりも、ノビノビとプレーできるという声が多くなっている」

■戦術

 ラグビーに詳しいスポーツジャーナリストが言う。

「戦術的にはエディーが指揮を執っていた時代のベースがないとできないラグビーをやっている。8年間の積み重ねが今に至っていると思う。エディーは、こうやったら勝てるということを選手に徹底的に仕込んだ一方、ジェイミーは選手に任せ、キックを取り入れるなど独自の戦術を取った。選手起用に賛否はあったが、リーチら10人のリーダー陣がうまく選手をリード。CTB中村亮土、ラファエレ・ティモシーらジェイミーが求めるラグビーを体現する選手を粘り強く起用したことで、批判の声を封じました」

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