タイリーグ2部コーンケン・ユナイテッド 神戸清雄監督インタビュー<下>
若手指導者に海外で働くチャンスを与えたい
タイで着実にプロのサッカー指導者としての足跡を残しながら、2009年にタイで初の日本指揮官になった滝雅美・現タイリーグ1部チェンライ・ユナイテッド監督に対して「タイで<日本人の指導者が生きていく道>を作ってくれた。私たちは、滝監督を追いかけるようにして<道>を歩んできました。感謝しています」と先達に畏敬(いけい)の念を忘れない。この謙虚な気持ちも、タイで生きていくのに必要なメンタリティーのひとつなのだろう。連載最終回の3回目では、日本の若きサッカー選手、指導者たちへのエールを聞いた。
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――イサーン地方(タイの東北エリア)のサッカー熱はいかがですか?
「首都バンコクの周辺地域よりも、ここイサーン地方の方がサッカー熱を感じ、実際に多くのファンがスタジアムに足を運んでくれます。コーンケン・ユナイテッドは開幕戦と第2節をホームで戦い、いずれも5000人前後のファンやサポーターに来場していただきました。日本のJ2と比べても、決して少ない数字ではありません。2013年にタイで初めて指揮を執ったナコーンラチャシーマーFCは、シーズン中に平均5000人が7000人に増え、翌年は平均1万5000人となり、タイプレミアリーグ(現T1=1部)に昇格した2015年は、平均して1万7000人の観客を動員しました」