桐生100m6年ぶりVも平凡タイムで遠のくサニブラウンの背中
注目の100メートルを制したのは桐生祥秀(24=日本生命)だった。2日に陸上・日本選手権男子100メートル決勝で6年ぶり2度目の優勝。期待された9秒台は出ず、10秒27に終わったものの、「勝ち切れたのは大きいけどタイムはまだまだ」と安堵の表情を見せた。
日本選手権へ向け、スタートを改良し、左右の足幅を広げることで、低く、鋭く出るようにしていた。しかし、最大のライバルである9秒97の日本記録を持ち、昨年の100、200メートルの2冠を達成したサニブラウン・ハキーム(21=タンブルウィードTC)は、新型コロナウイルスの影響で米国からの帰国に制限がかかることもあり、出場を見送っている。
スポーツライターの高野祐太氏は「今年の日本選手権が来年の東京五輪出場に直結しないこと。選手は五輪本番の来年にピークを合わせ、けが防止が最優先という前提がまずありますが……」としながら、こう続けた。