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武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

故障明けの錦織圭に「楽天オープン」から再出発の不安…33歳の無理は引退に直結する

公開日: 更新日:

■「出来ない」と言わないタイプ

 水を差す気はないが、地元大会からの再出発は気になる。アルカラス、シナー、ルードら新鋭の躍進に気持ちがはやり、日本のファンもスポンサーも再起を待ちかねている……錦織はこうした局面で、後先もなく頑張るタイプだ。それがあっての躍進だったにしても、デ杯やグランドスラムで故障を押して全力プレーし傷を深めてきた。

 デ杯関係者によれば、自分から「出来ない」とは言わないそうだ。暮れに33歳。今度の無理は引退に直結しかねない。周囲(協会ではなく)の冷静な判断、アドバイスが必要だ。

 もう一人、大坂なおみも週明けの東レPPOに出場予定。春から6大会に出場してわずか2勝で、全米も3大会連続の初戦敗退に終わった。マネジャー、コーチ、トレーナー不在と、足元がぐらついているが、それでも既にメジャー4勝、少しもバタバタすることはない。

 メンタルが弱いと言われ本人もそれを口にしている。ただ、彼女の言うメンタルは過去の選手の例とは違い、コート外の事案に悩んでいるだけ。試合でのメンタリティーは2018年の全米決勝でセリーナを倒して実証済みだし、メンタルが弱くてメジャー4勝など出来るわけがない。

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