低迷西武が抱える深刻問題…親会社、球団とも黒字続き“金満”なのに補強より設備投資を優先

公開日: 更新日:

 本気で球団を強くしたいと、どこまで思っているのか。他のパ球団の補強が着々と進む中、不安を拭えないのが西武だ。

 補強そのものをしていないわけではない。西口文也新監督(52)の下、ソフトバンクロッテで指導者を歴任した鳥越裕介ヘッドコーチの就任をはじめ、巨人横浜(現DeNA)で活躍した仁志敏久野手チーフ兼打撃コーチを招聘するなど、首脳陣を大幅にテコ入れ。さらにメジャー経験のある中継ぎのエマニュエル・ラミレス(30)、今季オリックスで15本塁打を打ったレアンドロ・セデーニョ(26)を獲得した。

 とはいえ、西武は今季、5位楽天に14ゲームもの大差をつけられての最下位。コーチ陣が代わっただけでチーム打率.212の打線が大幅に打てるようになるわけでもないだろう。助っ人2人はいずれも単年契約で、年俸も合計で3億円弱。いの一番にFA戦線から撤退したように、最下位から巻き返すには到底物足りない。

 問題は球団、親会社の姿勢だ。西武HD(ホールディングス)は2025年3月期の連結経常利益が過去最高益になる見通し。球団も黒字経営だ。外資に約4000億円で売却が決まった赤坂プリンスホテルの跡地売却益の一部も、球場の設備投資に回される。近年、西武は設備投資に力を入れており、19年に新設した選手寮と室内練習場、21年に完成した球場周辺のボールパーク化は総工費180億円だ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  2. 2

    大谷 28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」とは?

  3. 3

    学力偏差値とは別? 東京理科大が「MARCH」ではなく「早慶上智」グループに括られるワケ

  4. 4

    ドジャース大谷の投手復帰またまた先送り…ローテ右腕がIL入り、いよいよ打線から外せなくなった

  5. 5

    よく聞かれる「中学野球は硬式と軟式のどちらがいい?」に僕の見解は…

  1. 6

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  2. 7

    進次郎農相の「500%」発言で抗議殺到、ついに声明文…“元凶”にされたコメ卸「木徳神糧」の困惑

  3. 8

    長嶋茂雄さんが立大時代の一茂氏にブチ切れた珍エピソード「なんだこれは。学生の分際で」

  4. 9

    (3)アニマル長嶋のホームスチール事件が広岡達朗「バッドぶん投げ&職務放棄」を引き起こした

  5. 10

    米スーパータワマンの構造的欠陥で新たな訴訟…開発グループ株20%を持つ三井物産が受ける余波