ドジャース大谷 今季中の投手復帰は「幻」の気配…ブルペン調整が遅々として進まない本当の理由

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 安打はなかった。しかし、足でチームの2連勝に貢献した。

 日本時間16日のロッキーズ戦に出場して4打数無安打も2得点、三回に今季5個目、メジャー通算150個目となる盗塁を決めた大谷翔平(30=ドジャース)のことだ。

 前日の15日は5号本塁打を含む3安打。バットでチームの連敗を2で止めたが、打てなくても勝利に貢献できる足が大谷にはある。

 ロバーツ監督は当初、今季の大谷に関して「投手に復帰するので(盗塁は)確実に減るだろう」と言っていた。スポーツ報知の栗山英樹日本ハムCBOとの対談では投手の負担を考慮して「私が走らせませんから」と話したほどだ。

 が、本人の意思で自由に走れるグリーンライトの権利を与えたままなのは、打に加えて大谷の足を打線から外すわけにいかないという判断が働いているからこそ。昨季のワールドシリーズで二盗の際に左肩を脱臼。オフに手術をする大ケガだったため、2月のキャンプから左手を地面につかないスライディングを練習したものの、この日がそうだったように、いざ実戦に入ると昨年同様に手をついて滑り込んでいる。

 それでもロバーツ監督は「彼は意識して左手を強くつかないよう慎重にやっている。理想を言えば左手を下げないで欲しいが……」と言うだけで、盗塁自体を禁じているわけではない。それもこれも大谷の核弾頭としての価値を高く評価しているからに他ならない。

 大谷は現在、打者として全試合に出場しながら、投手としての調整も行っている。13日には投手調整再開後、5度目となるブルペン投球で30球を投じた。「次はスライダーを加えるが、ブルペンで強弱のある調整を経たうえで、打者との対戦に進んでいく。それには当分時間がかかる」とはロバーツ監督。ブルペン投球のペースがなかなか上がらないのは、右肘と左肩の手術明けへの配慮だけではない。投手としての復帰時期が実際に決まっていないからだ。

 当初5月とみられていた復帰時期は、「MLB公式サイト」「ロサンゼルス・タイムズ」「ブリーチャーリポート」などは6月下旬、「USAトゥデー」は7月中旬と予想。中には8月と予想する米メディアもある。復帰時期の予想はまちまちだが、ここにきて「大谷の今季中の投手復帰はないかもしれない」という声が周囲からは上がっている。特派員のひとりがこう言う。

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