メッツ千賀滉大の「新魔球」がピンチの芽を摘む…防御率は山本由伸を抑え実質リーグ首位
メッツ・千賀滉大(32)が日本時間14日、本拠地シティフィールドでのパイレーツ戦に登板。開幕から低迷が続きデレク・シェルトン監督が解任されたばかりのチームを相手に5回と3分の2を6安打1失点。勝敗はつかず、5勝目を逃した。
右肩痛から完全復活を果たした今季は開幕から安定した投球を続けており、今回の登板前までの防御率は1.16。規定投球回未満ながら、ドジャースの山本由伸(1.80)、フィリーズの左腕ルザード(2.11)らの好投手を抑えてナ・リーグ1位に相当する。
千賀は今季、ソフトバンク時代からの代名詞でもあるお化けフォークの割合を減らし、新たにツーシームを球種に加えた。極力、少ない球数で勝負し、肩・肘の消耗を抑えるためで、4月14日のアスレチックス戦では強力打線を相手に7回を79球でまとめ、2勝目を挙げた。
この新球ツーシームはフォーク以上に魔球として威力を発揮している。今季の千賀は1番打者に対して被打率.444、出塁率.524。回の先頭打者を出すケースも多く、被打率.667、出塁率.714と、失点につながる可能性が高い投球が目立っているものの、後続を断ってつけ入る隙を与えない。先頭打者に出塁を許しても、新たな武器とした低めのツーシームで内野ゴロを打たせて併殺に仕留めているのだ。