センバツ切符のかかった秋季関東大会の横浜戦…心中覚悟で「1年生左腕」を投入した理由
前回に引き続き、秋季関東大会を振り返ります。今回は、準々決勝・横浜戦(4-2)の勝因と、準決勝での山梨学院戦(4-11=八回コールド)の敗因について。
横浜戦は、「勝てばセンバツ切符」の大一番。絶対に負けられない試合に、先発として送り出したのは1年生左腕の小林冠太です。
小林は1回戦の文星芸大付戦で三回から2番手として登板(七回コールド)させ、中1日での起用。投手が足りていないのでは、と思われた方もいるかもしれませんが、私には「横浜戦には小林しかいない」という確信がありました。いきなり重圧がかかる大一番に送り出すのではなく、まずは場慣れさせる狙いがあった。満を持しての投入でした。
なぜ小林に白羽の矢を立てたのか。
身長170センチと投手としては小柄ですが、直球にキレがあり、これが変化球を際立たせる。特にカーブの落差は大きく、打者のタイミングを外す「落ち感」は1年生の域を超えています。めったなことでは肩が痛いとか、体が重いなどとこぼさないタフさも兼ね備えています。


















