現役時代から遊び人で酒と女が好き。ゴーイングマイウエイ。猫と同じよ。好きなように生きる
森本は実生活でも猫を愛してやまないが、猫の自由な生き方、それは森本の野球人生と重なるものがある。決して他に媚びない、気まぐれな性格、気の強さ……。
「だから俺は長生きしているんだよ。同じ年代で監督やコーチをしていた奴らはほとんど死んでいるでしょ。中日では星野仙一、高木守道、大島康徳……。守道は俺の一つ上だけど、仙一や大島はずっと年下だからね。結局ああいう立場になると神経を使うからだろうね。松本幸行(星野仙一と同時期に中日に在籍した主力投手。最多勝のタイトルを獲得し、「左のエース」と呼ばれた)は元気なんでしょ? 他人のことは言えないが、あいつも変わっていたなあ。あいつも好きなことをやっていたけど、俺はあそこまでじゃない(笑)」
中日で引退後の森本は、地元のラジオ局、関西のUHF局の解説者、さらにスポーツ紙とも専属契約して評論家活動もしていた。
「でも、たいした収入ではなかったよ。解説のほうは1本10万円ぐらいの契約だった。俺がやっていたスポーツ紙のコラムは口述じゃなくて、自分で原稿を書かされたんだよ。それが時間かかってしんどくてね、何年かしてこちらから辞めた」


















