現役時代から遊び人で酒と女が好き。ゴーイングマイウエイ。猫と同じよ。好きなように生きる
現役最後の3年間は中日ドラゴンズでプレーし、引退後は90年代前半までは解説者として活躍していたが、その後メディアから忽然と姿を消した。
「記録よりも記憶に残る選手」と言うが、このまま語り部がいなくなれば記録という空疎な数字だけで片付けられてしまう--。そんな使命感に突き動かされ、筆者は2013年、独自に森本の消息を突き止めた。
以後、すでに12年の歳月が流れたが、今回、念願かなって森本から貴重な回想をようやく聞くことができたのは望外の喜びだった。
本稿では数々の謎と伝説に彩られた野球人・森本潔の実像を解明していきたい。
「俺みたいな現役が終わって何十年も経った選手の話でいいの?」
開口一番、森本は言った。
「伝説と言っても、俺の場合、悪いほうの伝説もあるから(笑)。まあ自慢できることはそんなにない。この歳(83)になったらもう恥も外聞もないからね。洗いざらい話すよ」
「はっきり言って現役のときは、遊び人であるし、女が好きだし、酒が好きだし、好きなことをやっていたからね。ゴーイングマイウエイ。猫と同じよ。好きなように生きる」


















