大衆を煽り自らも煽られながら熱狂を起こす弁舌家【ヒトラー】

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「ヒトラーランド」アンドリュー・ナゴルスキ著、北村京子訳

 飛行士リンドバーグや自動車王フォードなどナチのシンパだったアメリカ人は少なくない。本書はナチの台頭する時代にドイツに滞在したり旅行したアメリカ人外交官やジャーナリストなどの手記や書簡や聞き書きをもとに再構成した「アメリカ人から見たヒトラーの国」。ナチの過激な言動にミュンヘン一揆当時から眉をひそめたアメリカ人もいなかったわけではないが、大方は興味を持つだけで少なくともドイツ国内外にとって有害ではないと無邪気な見方をしていたようだ。他人事と笑ってはいられない教訓に富んだ好著である。

(作品社 2800円+税)

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