子どもの存在で「老後破産」のリスクが高まる時代に

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 68歳の掛川善治さんは、妻と30代の長男長女の4人暮らし。長男はかつてIT会社の正社員だったが、リストラされてから引きこもり状態。娘は非正規の不安定な仕事だ。善治さんは現在も嘱託社員として働いているが、年金暮らしになったとき、家族4人の生活は破綻を迎えるしかない。

 何も子世代が悪いわけではない。日本の平均賃金はこの20年下がり続けており、非正規社員は雇用全体の4割にも上るという厳しい環境がある。老後は子どもに面倒を見てもらうことなど、もはや幻想。“親子共倒れ”という問題が想像以上に深刻化している現実を突きつけられる。

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