「Ibasyo」岡原功祐著
フリーの写真家である著者は、大学生のかおりに「生きていて楽しいですか?」と聞かれた。彼女は自傷行為がやめられないという。同じような人が大勢いると知り、これをテーマに取材することにした。オンライン上の掲示板でドキュメンタリーの撮影に応じてくれる人を募集して「木部ちゃん」と知り合う。
父はフィリピンバーの経営で借金をつくり、母は恋人と出奔した。今でも借金取りのやくざにつきまとわれていて、落ち込むと自傷行為に走るという。ある日、木部ちゃんから「いろいろ話を聞いてくれてありがとう」とメールが届く。警察に電話したが木部ちゃんの住所が分からない……。
5人の女性のフォトドキュメンタリー。(工作舎 2800円+税)