「貸本屋のぼくはマンガに夢中だった」長谷川裕著

公開日: 更新日:

 1957(昭和32)年、著者の両親が貸本屋を開業。著者の名をとって「ゆたか書房」と名付けられた店の軌跡をつづったノンフィクション。

 当時は貸本屋ブームで都内だけで3000店もがひしめき合っていた。親戚の出資を受け練馬区・下赤塚駅近くで開業した店の売り上げは、当初は順調だったが、2週間後に近所にライバル店が出現し、激減。知り合いの同業者の助言で危機を乗り切った両親は、やがて2号店を池尻大橋に出店する。そのころになるとマンガ好きの子供だった著者は、仕入れの手伝いをするようになったという。

 貸本屋経営の悲喜こもごもを語りながら、貸本屋のシステムや貸本マンガの魅力など貸本文化の詳細を紹介する。

(草思社 900円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  3. 3

    サントリーHD会長を辞任!新浪剛史氏の意外な私生活、趣味は「極妻」鑑賞と…違法薬物めぐり家宅捜索

  4. 4

    佐々木朗希に浮上「9月にもシャットダウン」…ワールドS連覇へ一丸のドジャースで蚊帳の外

  5. 5

    ドジャース大谷翔平に深刻な疲労蓄積…安打も本塁打も激減、「明らかにスイング鈍化」との指摘も

  1. 6

    巨人に漂う不穏な空気…杉内投手チーフコーチの「苦言連発」「選手吊るし上げ」が波紋広げる

  2. 7

    サントリーHD新浪会長宅ガサ入れはすでに噂されていた? 報道より1週間先行していたX投稿に注目集まる

  3. 8

    ロッテ佐々木朗希の「豹変」…記者会見で“釈明”も5年前からくすぶっていた強硬メジャー挑戦の不穏

  4. 9

    《浜辺美波がどけよ》日テレ「24時間テレビ」永瀬廉が国技館に現れたのは番組終盤でモヤモヤの声

  5. 10

    開示された3回目の「森友文書」で発覚! 財務省「黒塗り」の“お寒い”内情