「脳の毒を出す食事」白澤卓二著 小田真規子料理

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 人体の中枢である脳には「血液脳関門」という特殊な構造が備わっており、異物が入り込むことのないよう、強固に守られている……と、これまでは考えられてきた。ところが2019年、認知症患者の脳内で歯周病の原因菌であるジンジバリス菌が発見されたことが論文発表された。脳の守りは決して鉄壁などではなく、毒となる異物が侵入する可能性があることが明らかになったのだ。

 脳にとっての毒は歯周病菌だけではない。加工食品の添加物や農産物の化学肥料に殺虫剤、洗剤やシャンプーなどに使われる合成界面活性剤など、現代人は体内に取り込まれて毒となり得る成分に囲まれており、それはいつ脳にまで侵入してしまうか分からないと本書。そして、脳に毒がたまれば脳が正常な状態では働けなくなり、とくに深刻なのがアルツハイマー病だと警告している。

 アルツハイマー病は、アミロイドβというタンパク質の塊が原因といわれているが、実は脳の毒と戦うのもアミロイドβであることが分かってきた。しかし、アミロイドβは増えすぎると一転して、脳神経を破壊する側に回ってしまうことも明らかになってきたのだ。

 脳を健康に保ちたいなら、毒をためないのが一番。そして脳の毒を排除するには、食事の一工夫がもっとも効果的だという。本書では、脳の毒を出す食材リストを掲載。「ワカメとパプリカのマリネ」や「カリフラワーと大豆のピクルス」など、毒だし食材と調味料だけで作った「毒出し小皿」を1日1回毎日食べるなど、7つの食事ルールも解説している。脳の毒を出す7日間分の実践レシピも紹介。認知症の脅威から逃れたいなら、今日から食事での毒出しを意識しよう。

(ダイヤモンド社 1400円+税)

【連載】長生きする読書術

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