「灯をともす言葉」花森安治著

公開日: 更新日:

 戦後に創刊した「暮しの手帖」で、消費者の視線で衣食住への提案や、生活を脅かす社会や政治への批判を続けた著者の言葉を編んだ至言集。

「美しいものを見わける眼を持っているひとは、どんなときでも、自分の暮らしを、それなりに美しくすることができる、幸せなひとである」「暮らしと結びついた美しさが、ほんとうの美しさだ」などの「美について」語った言葉をはじめ、「<国をまもる>とか<国益>とかいいます、そのときの<国>という言葉には、ぼくらの暮らしやいのちはふくまれていないはずです」など「この国について」記した言葉。さらに「私たちの暮らし」や「装う」について、庶民に徹底的に寄り添った氏の深い思索から生まれた言葉が読者の心に灯をともす。

(河出書房新社 869円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広陵・中井監督が語っていた「部員は全員家族」…今となっては“ブーメラン”な指導方針と哲学の数々

  2. 2

    11歳差、バイセクシュアルを公言…二階堂ふみがカズレーザーにベタ惚れした理由

  3. 3

    中居正広氏は法廷バトルか、泣き寝入りか…「どちらも地獄」の“袋小路生活”と今後

  4. 4

    【広陵OB】今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  5. 5

    二階堂ふみと電撃婚したカズレーザーの超個性派言行録…「頑張らない」をモットーに年間200冊を読破

  1. 6

    開星(島根)野々村直通監督「グラウンドで倒れたら本望?そういうのはない。子供にも失礼ですから」

  2. 7

    最速158キロ健大高崎・石垣元気を独占直撃!「最も関心があるプロ球団はどこですか?」

  3. 8

    風間俊介の“きゅるるん瞳”、庄司浩平人気もうなぎ上り!《BL苦手》も虜にするテレ東深夜ドラマの“沼り力”

  4. 9

    前代未聞! 広陵途中辞退の根底に「甲子園至上主義」…それを助長するNHK、朝日、毎日の罪

  5. 10

    山下美夢有が「素人ゴルファー」の父親の教えでメジャータイトルを取れたワケ