新たな切り口で再発見 名画鑑賞が楽しくなる本特集

公開日: 更新日:

「名画のインテリア」小栁由紀子

「名画のインテリア」小栁由紀子

 絵画といえば人物や風景に目が行きがちだが、本書で注目するのはインテリア。その時代の文化が鮮明になり、貴重な歴史資料としての側面も見えてくる。

 狩猟を愛したフランス歴代の王たちは大の愛犬家でもあった。ルイ11世の愛犬は服を着て羽根布団で眠り、ルイ15世の愛犬は金とダイヤモンドの首輪をつけていたという。

 そんな影響から貴族たちも犬を溺愛するようになり、その様子が分かる絵画がルイ=レオポルド・ボワイー作の「愛の苦しみ」だ。恋愛の様相をテーマに描かれた作品だが、背景には洒落た犬小屋とそこから顔を出す犬が描かれている。木製の土台にダマスク、ランパ、ブロカテルなどの高価な布が貼られ、中にはキルティングを施した暖かくて快適なマットが。金や寄せ木細工の装飾が施された犬小屋もあったという。

 ほかにも、暖炉や鏡、ゆりかごに壁紙、そして屏風やうちわが描かれた西洋絵画の中のジャポニズムなど、60の室内装飾から名画を読み解いていく。 (創元社 3520円)


【連載】ザッツエンターテインメント

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    U18高校代表16人の全進路が判明! プロ志望7人、早大&青学だけで計4人、社会人は2人

  2. 2

    「タンス預金2000万円」相続税はどうやってバレる? 税務署が追う“亡き親の出金”

  3. 3

    巨人“37歳大物トリオ”の来季はどうなる?「田中将大は楽天に帰すのでは」の見立てまで

  4. 4

    中学時代をジャージーで過ごした鈴木奈穂子が、法政大女子高から大学に内部進学してNHK人気アナになるまで

  5. 5

    田中将大が楽天を去った本当の理由…退団から巨人移籍までに俺とした“3度の電話”の中身

  1. 6

    小川晶市長の“ラブホ密会”はなぜ許されたのか? 《前橋の有権者の感覚疑うわ》との批判も

  2. 7

    北島三郎(4)「毎日が目標です。後ろへは戻れない」 地元・八王子のイベントで生涯現役宣言

  3. 8

    佐藤輝明「三冠王」なら年俸いくら? メジャー流出阻止へ阪神が用意する破格の条件

  4. 9

    WEST.重岡大毅の結婚にファンの怒りと落胆…“祝福されないアイドル”がやらかす「3つの誤算」

  5. 10

    高市内閣“小幅”改造の真の目的…首相は「挙党体制」を建前に党総裁選のライバル潰しに虎視眈々