新たな切り口で再発見 名画鑑賞が楽しくなる本特集

公開日: 更新日:

「名画のインテリア」小栁由紀子

「名画のインテリア」小栁由紀子

 絵画といえば人物や風景に目が行きがちだが、本書で注目するのはインテリア。その時代の文化が鮮明になり、貴重な歴史資料としての側面も見えてくる。

 狩猟を愛したフランス歴代の王たちは大の愛犬家でもあった。ルイ11世の愛犬は服を着て羽根布団で眠り、ルイ15世の愛犬は金とダイヤモンドの首輪をつけていたという。

 そんな影響から貴族たちも犬を溺愛するようになり、その様子が分かる絵画がルイ=レオポルド・ボワイー作の「愛の苦しみ」だ。恋愛の様相をテーマに描かれた作品だが、背景には洒落た犬小屋とそこから顔を出す犬が描かれている。木製の土台にダマスク、ランパ、ブロカテルなどの高価な布が貼られ、中にはキルティングを施した暖かくて快適なマットが。金や寄せ木細工の装飾が施された犬小屋もあったという。

 ほかにも、暖炉や鏡、ゆりかごに壁紙、そして屏風やうちわが描かれた西洋絵画の中のジャポニズムなど、60の室内装飾から名画を読み解いていく。 (創元社 3520円)


【連載】ザッツエンターテインメント

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「豊臣兄弟!」白石聖が大好評! 2026年の毎週日曜日は永野芽郁にとって“憂鬱の日”に

  2. 2

    川口春奈「食べ方が汚い」問題再燃のお気の毒…直近の動画では少しはマシに?

  3. 3

    あの人「なんか怖い」を回避する柔らかな言葉遣い

  4. 4

    自分探しで“変身”遂げたマリエに報道陣「誰だかわからない」

  5. 5

    (1)高齢者の転倒は要介護のきっかけになりやすい

  1. 6

    2度目の離婚に踏み切った吉川ひなの壮絶半生…最初の夫IZAMとは"ままごと婚"と揶揄され「宗教2世」も告白

  2. 7

    「誰が殺されてもおかしくない」ICE射殺事件への抗議デモ全米で勃発

  3. 8

    解散総選挙“前哨戦”で自民に暗雲…前橋出直し市長選で支援候補が前職小川晶氏に「ゼロ打ち」大敗の衝撃

  4. 9

    業績悪化で減収減益のニトリ 事業の新たな柱いまだ見いだせず

  5. 10

    チンピラ維新の「国保逃れ」炎上やまず“ウヤムヤ作戦”も頓挫不可避 野党が追及へ手ぐすねで包囲網