「生き物たちの暮す森」佐藤和斗著

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 そんな森に足を一歩踏み入れると、木漏れ日に照らされた遊歩道の先は、まるで別世界。まさに神域だ。

 見上げるような大木があるかと思えば、木の根元を白く覆うイヌセンボンタケという菌類の群生の上をまるで自らの美しさを誇示するかのように宝石の輝きを放つヤマトタマムシが闊歩している。

 落ち葉に目を凝らせば、わずか1ミリほどのカタホコリが独自の世界を繰り広げ、別の朽ち木では銀色に輝くツヤエリホコリを目当てにテントウムシのようなミツボシチビオオキノコが現れる。

 池や滝、霧に包まれた姿など、四季折々の森をとらえた作品に続き、いよいよ森の住人たちが本格的に姿を見せる。

 獲物を見つけたのか後ろ足で立ち上がって一方を凝視するホンドギツネの子ども、コケに覆われた岩をステージに熱唱しているかのようなミソサザイ、長い尾羽と派手なサングラスでもかけているかのような目の周りの水色の模様が美しいサンコウチョウ、ドクガの幼虫が無数の毒針毛と糸で作り上げた精巧な工芸品のようなさなぎの寝床、青紫をベースに虹色の輝きを放つタカチホヘビの幼蛇など。森に暮らす生き物たちが放つ一瞬の輝きをカメラに収める。

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