ジュリアナクイーンこと荒木師匠と…“思い出の地”歩いた
お立ち台から2回落ちた
荒木師匠はコンパニオン時代の友達に誘われたことがキッカケでジュリアナに通い始めた。91年から2年間、金、土曜メインでオープンの20時からラストの24時まで踊り狂ったという。意外かもしれないが、当時は男性にモテるよりも、お立ち台で他の女性よりどれだけ目立つかが“クイーン”たちにとって何よりも大切だったらしい。
「お立ち台でのポジション争いは熾烈で、落としあいやケンカもありました。女同士のバチバチが激しかったです。私も2回落ちたことがあります。誰も助けてくれなかったし、意外とみんな冷たかったですね(笑い)。でも、私は派手で露出が多かったので、お立ち台では誰よりも目立っていたと思いますよ」
そうはいっても、口説き口説かれの世界。“モテ男”“モテ女”のヒエラルキーははっきりしていた。
「モテ女はハデで奇麗で若い。男はお金持ち。まあ、バブルだったからかもしれませんが、極めて単純というか、奥深いものは何もありませんでしたね。丸の内OLやモデル、レースクイーン、イベントコンパニオンなど“ちょいタレ”がもてはやされていました。男はテレビ局、広告代理店、商社などの高給取りでVIPルームでは経営者が女をはべらせていました。良し悪しは別として、いい女をゲットするために男は稼ぐ。女はお金持ちの男をゲットするために奇麗になって目立つ。今の草食男子、マグロ男子は少しだけ見習ってほしい。エネルギーのある世界でした」