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井筒和幸映画監督

1952年12月13日、奈良県出身。県立奈良高校在学中から映画製作を始める。75年にピンク映画で監督デビューを果たし、「岸和田少年愚連隊」(96年)と「パッチギ!」(04年)では「ブルーリボン最優秀作品賞」を受賞。歯に衣着せぬ物言いがバラエティ番組でも人気を博し、現在は週刊誌やラジオでご意見番としても活躍中。

6億円横領女と逃亡ゴーン…世界を埋めつくす悲惨な格差

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 ドラマ化もありそうで、主演はミスター・ビーンがいいという与太話もあるが、ご当人に無礼千万な話だ。このゲスな守銭奴はもう一生日本には戻らない。貯めていた何百億円かの資産を当てに、どこで暗殺を恐れながら暮らすつもりか。野垂れ死ぬがいい。

 でも、こっちの盗人は惨めだ。住友重機に勤めていた60歳の独身女は労組の会計を1人で担当したのをいいことに、組合員の年金口座から6億円以上を自分の口座に移して、馬を6頭も買って捕まった。馬と過ごした笑顔の写真も世間にバラされた。ポルシェもレクサスもエルメスのカバンも買い、そのくせ、付き合っていた男もなく、家賃6万のアパートで暮らしていた。

 1人で横領を繰り返し、1人で乗馬クラブに通うだけ。同じ悪人でも彼女は寄る辺なき最下層者だ。ゴーンなんかと違ってなんとも哀れだ。

 こんな悲惨な格差が世界を埋めつくしている。レバノンも1%の富裕層が国を養ってる政治腐敗と莫大な債務の国だとか。だから、ゴーンは何億円か渡してかくまってもらうつもりなのだ。悪党よ、眠れないんだろう。日産の工場を首切りされた労働者でもないのに、腹が立つばかりだ。

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