毎年2万人超が発症、2000人死亡 日本は「結核中進国」

公開日: 更新日:

 発症してすぐ治療が開始されれば、“不幸中の幸い”でまだ済む。ところが、そうはいかない。

「結核の5大症状は、咳(せき)、痰(たん)、血痰、発熱、胸痛です。これらはありふれた症状のため、見逃されやすい。咳や痰などの症状はほとんどなく、だるさや食欲不振だけでは、高齢者の場合は〈年のせい〉と思われてしまうこともあります」

 結核の発症を知らずにこれまで通りの生活を続けると、本人の病状が悪化していくのは当然として、もっと怖いのは、結核菌の周囲への感染だ。

「結核を発症した高齢者から家族、介護従事者、医療従事者などに感染します。彼らの中に感染から発症に至った人がいて、それに気が付かなければ、彼らの職場、交通機関、コンビニや漫画喫茶といった公共の場で不特定多数の人にうつしていくことになる。それこそ、結核菌のバトンタッチが次々に行われるのです」

 結果、結核がすたれない。さらに、結核に詳しい呼吸器内科医が激減していることも問題だ。

「〈ワシントン条約の保護職種にしてほしい〉とよく冗談で言うのですが、結核が専門の医師は多くありません。結核患者を30年近くも診ている私ですら、胸のレントゲンだけでは診断に迷うケースが多く、喀痰(かくたん)検査が必要です。専門外の医師では、症状から結核に考えが及ばないことが珍しくありません」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    北島三郎(3)「北島ファミリー」の長女・原田悠里が語る御大

  2. 2

    豊昇龍が長期離脱で大の里までピンチ! “ひとり横綱”の重圧で「共倒れ」にならないか

  3. 3

    菊池風磨はジャニー喜多川氏の“推薦”もあって慶大総合政策学部に進学 仕事の合間に1日10時間の猛勉強

  4. 4

    北島三郎(2)2018年に次男が急逝「息子だけど、音楽の、とても良い仲間でもあった」

  5. 5

    SNSで大バズリ! 高市首相の「激ヤバ発言動画」発掘がブームに…中には悪質な切り取りも

  1. 6

    『ヘイ・ブルドッグ』ポールの見事なアドリブに感じるコーラスグループのすごみ

  2. 7

    有望高校球児の進路事情に異変! 青学大は「ドラフト指名と同等の価値」「明大より上」とプロスカウト

  3. 8

    KDDIが楽天モバイルへの「ローミング」終了でライバルの“品質低下”を狙い撃つ

  4. 9

    新庄日本ハム舵切り「2位シフト」 騙し騙し起用の万波中正をついに登録抹消

  5. 10

    東京・銀座、KK線再生で誕生、東京スカイコリドーは高さ8.5メートル天空の遊歩道