風邪と酷似する【肺気腫】 進行次第では呼吸不全や心不全も

公開日: 更新日:

 担当医に症状を訴え、「胸部画像診断(CT検査)」と「肺機能検査(スパイロメトリー)」を受診した。

 通称「スパイロ検査」とは、肺活量計の筒を口にくわえ、息を吸い込んだ後、出来るだけ早く息を吐き出す。吸ってから吐き出すまでの呼気量を測定するもの。結果、古澤さんは「3期高度」の肺気腫と診断された。

 肺気腫の病気分類には「1期軽度」から、息切れのひどさで生活に支障を与える「4期極めて高度」の4段階がある。古澤さんは、症状だけ見れば咳、痰程度と軽症だったが、実際は重症だった。

 肺気腫の症状は風邪に似ているため、つい見過ごされて治療に後れを取るケースも少なくない。しかし、進行次第では呼吸不全や心不全を起こすという命に関わる怖い病気なのだ。

 広げるとテニスコート1面ぐらいの大きさになるという肺には、「肺胞」といわれる無数の小さな風船のような部屋がある。この肺胞が破壊されると、呼吸に支障を来す。壊れてしまった肺胞は元に戻らないため、膨らんだままの風船をたくさん抱え込んでしまう状態になる。これが肺気腫だ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    「高市早苗首相」誕生睨み復権狙い…旧安倍派幹部“オレがオレが”の露出増で主導権争いの醜悪

  4. 4

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  5. 5

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  1. 6

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  2. 7

    パナソニックHDが1万人削減へ…営業利益18%増4265億円の黒字でもリストラ急ぐ理由

  3. 8

    ドジャース大谷翔平が3年連続本塁打王と引き換えに更新しそうな「自己ワースト記録」

  4. 9

    デマと誹謗中傷で混乱続く兵庫県政…記者が斎藤元彦県知事に「職員、県議が萎縮」と異例の訴え

  5. 10

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず