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永田宏前長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

胃がん手術の多い病院 年間100件以上の病院は少ない

公開日: 更新日:

 西日本では、大阪府立成人病センター(現・大阪国際がんセンター)や広島市民病院などが健闘しています。

 全摘や部分切除は、実績の多い病院で受けたいもの。しかし胃がん手術の集約化は進んでいないようです。

 胃全摘手術を行っているのは全国で1000病院余り(年間3万338件)。しかし、年間50件以上で区切ると142病院、胃全摘の33.8%を担っています。さらに100件以上で見ると数はぐっと減って、わずか15病院。件数にして6.8%に過ぎません。また、部分切除術を行っているのは500病院ほど(年間1万3119件)。年間50件以上は49病院(全件数の26.5%)。実績の多い有名病院を希望すると、かなりの期間、待たされそうです。

 内視鏡手術を行っている病院は約950病院(年間4万3286件)。しかし、こちらも集約化が進んでおらず、年間100件以上は79病院(全件数28.2%)。ただ、内視鏡手術の対象となる粘膜内がんの多くは進行が遅く、放っておくと自然消滅するものもあるといわれています。もしも検査で見つかったら、まずは実績の多い病院を予約しておくのもいいかもしれません。待機中に消滅してくれるかもしれませんし、手術になっても安心できます。

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