年中鼻詰まりは要注意 蓄膿・不妊・気管支炎の意外な関係

公開日: 更新日:

花粉症の場合、線毛機能が正常に働かずに排出されなかった花粉が、アレルギーのもとになる『抗原』と呼ばれるタンパク質を粘膜に浸透させます。その情報を異物と認識する細胞が、リンパ球のT細胞、B細胞に伝え、花粉に合う抗体がつくられる。抗体に花粉の抗原がくっつくと、脂肪細胞からヒスタミンやロイコトリエンと呼ばれる刺激物質が放出され、その反応で鼻水やくしゃみが出ます」

 この状態が繰り返されると、粘膜上皮に好酸球が増えて細胞が傷つく。そこに細菌やウイルスの感染が重なり、蓄膿症(副鼻腔炎)や気管支拡張症が生じる。

「逆に言えば、年中こうした病気を患う人は『線毛異常』の可能性があります」

うつ病、めまい、がんとの関わりも?

 問題は、この線毛が鼻や気管や気管支以外にも、耳管、卵管、精子、脳、腎臓などに備わり、重要な役割を担っていることだ。

「線毛には動くものと動かないものがあり、前者は、たとえば卵管では生理のときに卵子を排出し、受精卵を子宮に送り込む手助けをする。精子は鞭毛として卵子に向かって遊泳するときのスクリューとなります」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」

  2. 2

    円安地獄で青天井の物価高…もう怪しくなってきた高市経済政策の薄っぺら

  3. 3

    現行保険証の「来年3月まで使用延長」がマイナ混乱に拍車…周知不足の怠慢行政

  4. 4

    ドジャース大谷翔平が目指すは「来季60本15勝」…オフの肉体改造へスタジアム施設をフル活用

  5. 5

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  1. 6

    佐々木朗希がドジャース狙うCY賞左腕スクーバルの「交換要員」になる可能性…1年で見切りつけられそうな裏側

  2. 7

    【武道館】で開催されたザ・タイガース解散コンサートを見に来た加橋かつみ

  3. 8

    “第二のガーシー”高岡蒼佑が次に矛先を向けかねない “宮崎あおいじゃない”女優の顔ぶれ

  4. 9

    二階俊博氏は引退、公明党も連立離脱…日中緊張でも高市政権に“パイプ役”不在の危うさ

  5. 10

    菊池風磨率いるtimeleszにはすでに亀裂か…“容姿イジリ”が早速炎上でファンに弁明