健康は足元から 整形外科医が教える体にいい靴の選び方

公開日: 更新日:

 こうした衝撃を受けると人は無意識のうちに関節を動かして衝撃を和らげる。膝に比べて足の関節が多いのはそれだけ足に衝撃がかかるからだ。

「その衝撃に耐えるために、さらに足根部で内側縦アーチ、外側縦アーチ、横アーチの3つのアーチが強く結びついて土踏まずをつくっています。そうすることで、足に必要な蹴り出す力を伝えるばねの機能、衝撃を緩和するクッションの機能、さらには足底の筋肉や神経を守る防御の機能を保っているのです」

 ところが、中高年になって体重が増え、老化が進むとこのアーチが崩れてしまう。足のクッション機能が衰えて、足底の筋に負担がかかり、歩くと疲れやすくなる。

「太った中高年はよく足底筋膜炎を起こします。足底のかかと部分と踏みつけ部分を結ぶ強靱な筋である足底腱膜のかかと部分に細かな断裂が生じて、歩くときに刺すような痛みが出る病気です。それが起こるのも足のアーチが崩れるからです」

 靴選びのポイントは足の甲が余り過ぎたり張り過ぎたりしない、つま先に1センチ程度の余裕がある、かかとのすき間に指1本入る余裕がある、靴の底が足の指の関節部分で曲がる、くるぶしに当たらないなどがある。しかし、一番大切なのはアーチを復活させてクッション機能を回復させることだと水井院長は言う。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    農水省ゴリ押し「おこめ券」は完全失速…鈴木農相も「食料品全般に使える」とコメ高騰対策から逸脱の本末転倒

  3. 3

    TBS「ザ・ロイヤルファミリー」はロケ地巡礼も大盛り上がり

  4. 4

    維新の政権しがみつき戦略は破綻確実…定数削減を「改革のセンターピン」とイキった吉村代表ダサすぎる発言後退

  5. 5

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  1. 6

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  2. 7

    粗品「THE W」での“爆弾発言”が物議…「1秒も面白くなかった」「レベルの低い大会だった」「間違ったお笑い」

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  5. 10

    巨人阿部監督の“育成放棄宣言”に選手とファン絶望…ベテラン偏重、補強優先はもうウンザリ