最期まで自分らしく生きる がんの緩和的放射線療法とは

公開日: 更新日:

 おかげでこの患者は、余命宣告されて13カ月過ぎても生き続けたという。

 60代で胃がんと診断され、手術後1年を迎えた男性は抗がん剤治療後に緩和的放射線治療を行っているという。

「この患者さんは帰省で1週間ほど治療が空いた間に閉塞性黄疸という全身が黄色くなってしまう症状に襲われました。ただちに放射線治療科病棟に入院して放射線治療をしながら、消化器内科と連携して胆道にステントをつくり、黄疸を軽減させました。結局、黄疸のマーカーであるビリルビン値は入院時15だったのが、放射線治療後には正常値の1までに下がりました」

 また、他院で末期の腎臓がんと診断された会社経営者は放射線で痛みを取る治療を続けた結果、2年以上元気に過ごすことができたという。

「この方は温泉地で盛大に宴会を開くなど元気を取り戻しました。しかし、それで本人も家族も“治った”と勘違いしたため、会社の相続の手続きが遅れてしまったと聞きました」

 他にも、肺がんで上大静脈症候群を発症、血液が顔や上腕から心臓に戻らなくなり、パンパンに腫れたままになった患者も緩和的放射線治療で救われるケースが多いという。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃