著者のコラム一覧
牧田善二糖尿病専門医・AGE牧田クリニック院長

AGE牧田クリニック院長、医学博士、糖尿病専門医。1979年、北海道大学医学部卒業。ニューヨークのロックフェラー大学医生化学講座などで糖尿病の合併症の原因とされるAGEを研究。96年から北海道大学医学部講師、2000年から久留米大学医学部教授。03年から糖尿病をはじめとした生活習慣病および肥満治療のための「AGE牧田クリニック」を東京・銀座で開院、延べ20万人以上の患者を診ている。著書に「医者が教える食事術 最強の教科書」(ダイヤモンド社)ほか、多数。

古い油は要注意 冷めた揚げ物を食べるのは避けるのが賢明

公開日: 更新日:

【Q】衣がたっぷりついた揚げ物を食べると吐き気がしたり、下痢をしたりします。油に弱い体質なのでしょうか?

【A】人の体は37兆個の細胞でできています。その一つ一つを細胞膜が覆っています。原料は脂質です。

 脂質は水に溶けにくく、有機溶媒(水に溶けない物質を溶かす液体)によく溶ける有機化合物のこと。細胞膜以外にもさまざまな働きがあります。脂溶性ビタミンやステロイドホルモンの調整、エネルギーとして脂肪組織に蓄えるなど。

 つまり、細胞を良い状態にして体を健康に保つには、脂質の取り方が大切なのです。間違うと“毒”になりかねません。

 例えば古くなった油で揚げた天ぷら類は食べると胃がムカムカして嘔吐したり、下痢になったりします。経験のある人もいるでしょう。これは「油に弱い体質」だからではありません。古い油は酸化して毒性の強い物質になるからです。「過酸化脂質」には注意が必要です。発がん性物質と考えられており、動脈硬化の一因ともいわれています。私たちの体の中でもつくられますし、食品にも含まれています。とくに油で調理した食べ物には大量に含まれています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    不慮の事故で四肢が完全麻痺…BARBEE BOYSのKONTAが日刊ゲンダイに語っていた歌、家族、うつ病との闘病

  2. 2

    「対外試合禁止期間」に見直しの声があっても、私は気に入っているんです

  3. 3

    箱根駅伝3連覇へ私が「手応え十分」と言える理由…青学大駅伝部の走りに期待して下さい!

  4. 4

    「べらぼう」大河歴代ワースト2位ほぼ確定も…蔦重演じ切った横浜流星には“その後”というジンクスあり

  5. 5

    100均のブロッコリーキーチャームが完売 「ラウール売れ」の愛らしさと審美眼

  1. 6

    「台湾有事」発言から1カ月、中国軍機が空自機にレーダー照射…高市首相の“場当たり”に外交・防衛官僚が苦悶

  2. 7

    高市首相の台湾有事発言は意図的だった? 元経産官僚が1年以上前に指摘「恐ろしい予言」がSNSで話題

  3. 8

    AKB48が紅白で復活!“神7”不動人気の裏で気になる「まゆゆ」の行方…体調は回復したのか?

  4. 9

    大谷翔平も目を丸くした超豪華キャンプ施設の全貌…村上、岡本、今井にブルージェイズ入りのススメ

  5. 10

    高市政権の「極右化」止まらず…維新が参政党に急接近、さらなる右旋回の“ブースト役”に