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シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NY在住33年。のべ2,000人以上のアメリカの若者を取材。 彼らとの対話から得たフレッシュな情報と、長年のアメリカ生活で培った深いインサイトをもとに、変貌する米国社会を伝える。 専門分野はダイバーシティ&人種問題、米国政治、若者文化。 ラジオのレギュラー番組やテレビ出演、紙・ネット媒体への寄稿多数。 アメリカのダイバーシティ事情の講演を通じ、日本における課題についても発信している。 オフィシャルサイト:https://genz-nyc.com

買えず命を落とした人も…米はインスリン価格が5年で2倍に

公開日: 更新日:

 アメリカの医薬品の値段の高さは以前から社会問題化していますが、有効な手が打たれないまま、また薬の高騰が問題になっています。

 1型糖尿病の治療に欠かせないインスリン製剤の値段が過去5年間で2倍に高騰。非営利団体ヘルスケア・コスト・インスティテュートの調べによると、2012年の1年間に1型患者がインスリン購入に支払った金額は約30万円だったのが、16年には60万円に膨れ上がりました。

 このため700万人といわれる1型患者の中には必要なインスリンが購入できなくなった人も多く、4人に1人が勝手にインスリンの投与を減らしたとのデータもあります。結果、命を落とした患者の事例も報告されています。

 なぜ、ここまで高騰してしまったのか? それは、アメリカには国が薬の値段を規制する法律がなく、製薬会社が好きなように価格を設定できるからです。同じインスリン製剤が、アメリカではカナダの10倍、台湾の15倍の値段で売られているとの情報もあります。

 さらに、世界のインスリンはアメリカの製薬3社でほぼ独占的に生産されています。100年近く前に発見されたインスリンは安いジェネリック医薬品が作られていてもおかしくない。ところが、もともと人間の体内で作られるインスリンを製造するためには高い技術が必要でした。最初のパテントを託された3社が、数年ごとに新たな特許を申請し直してきたために、ほかの会社が参入することができない状態になっているのです。

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