アスリートじゃなくても…手首の痛みを侮ってはいけない

公開日: 更新日:

「よく痛みを我慢しきれなくなってから手術を決心する人がいますが、痛みを甘く見てはいけません。TFCC損傷に限らず、脳はその痛みを記憶します。痛みが長く続けば続くほど、脳は長くその痛みを記憶してしまうのです。痛みがあると血管が収縮して筋肉が緊張して血流が悪くなります。すると、血液中に痛みを発する物質が滞留して、痛みが出てしまうのです。つまり、痛みの悪循環に陥るわけです」

 3カ月を超えて継続もしくは再発する痛みを慢性疼痛というが、慢性疼痛は倦怠感や睡眠障害、食欲減退、味覚消失、体重減少、便秘、性欲減退などの自律神経兆候を起こすことが知られている。

 絶え間ない痛みは、抑うつや不安を引き起こし、引きこもりになったり、健康状態が気になって物事に手がつかなくなったりするなど、痛みが原因で社会的な機能を失ってしまうこともある。

「また、痛み本来の体に対する異常を知らせるシグナルという役割も失ってしまいます。本来、痛みを発しなければいけない状況に小さな痛みしか感じなくなったり、ほぼ回復した受傷や病気による痛みをことさら大きく感じてしまったりすることもあります。ですから、痛みは我慢するのではなく、なるべく速やかに除去することが大切なのです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  3. 3

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  4. 4

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督

  5. 5

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  1. 6

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  2. 7

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  3. 8

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  4. 9

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  5. 10

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い